帯状疱疹

  • どんな病気ですか?

帯状疱疹は神経に沿って、右か左のどちらか一方に帯状に水疱、丘疹、紅斑を引き起こし、その場所に強い痛みが起こる疾患です。幼少期に水疱瘡(みずぼうそう)に罹ったことのある方は、水痘・帯状疱疹ウィルス(水疱瘡ウイルス)が神経節(神経の根元)に閉じ込められており、疲れやストレスがきっかけで、ウイルスが再活性化することにより発症します。
治療においてもっとも重要なことは、いかに早期から治療を開始するかです。これには早期の診断が必要で、結局臨床診断が鍵となります。また早期の治療開始が結果的に帯状疱疹後の神経痛の頻度の低下、症状を緩和させます。抗ウイルス薬の投与を行い、適切に治療を行えば、1~2週間で水疱は乾き、皮膚症状は治癒します。ただし、発病年齢が高いほど、また、もともと糖尿病等の病気をお持ちの方、また、顔面に発症した場合は、ウイルスによる神経の破壊が進み、後遺症として帯状疱疹後神経痛にその後も悩まされる頻度が増えます。

  • 原因は?

水疱瘡にかかった方は、健康な人でも脊髄の神経の根元や三叉神経節などに、ウイルスが潜んでしまうことがあります。その後、水疱瘡の抗体が弱まってきたタイミングと、過労、ストレス、睡眠不足、感冒などで、免疫が弱った場合が重なり、ウイルスが再活性化されて発病すると考えられています。

  • 人にはうつるの?

多くの人が免疫を持っているため、帯状疱疹の患者様と接しても伝染することはまれです。また、水疱瘡になったことのない小さいお子様や免疫をもっていない方と接触しても皮疹がガーゼや衣服で覆える部位に発症している場合は、感染の可能性は極めて低いです。
帯状疱疹の水疱が、全身に点々と拡がってしまった場合(汎発疹)は、水疱瘡同様に空気感染するため、水疱瘡になったことのないかたやお子様と接する場合は念のため注意してください(感染した場合は帯状疱疹ではなく、水疱瘡として発症します)。

  • 好発部位は?

身体中どこでも起こりますが、特に第2~4胸髄(上胸背部)、三叉神経第1枝(ひたい)などに好発します。

  • 症状は?

症状は、時に熱がでたり、リンパ腺が腫れたりします。疱疹が出現した部位に一致して、皮膚の知覚異常がおこる場合もあります。疱疹の部位が頚部、胸部の場合には腕の力が弱くなったり、腰部の場合には足の力が弱くなったり、また腰仙部であれば尿の出が悪くなったりすることもあります。また耳介周囲に生じた場合、顔面神経麻痺や難聴、めまいなどを併発することがあり、Ramsay-Hunt症候群として知られています。また眼瞼周囲に生じた場合はウイルス性角膜炎に対する注意が必要で、特に鼻背から鼻尖にかけて皮疹が認められる場合は、高頻度に眼合併症が生じるとされています(Hutchinsonの法則)。
症状のうちでもっとも悩まされるものは痛みです。通常、発病2週間後にもっとも強く、夜も眠れないこともあります。また、他の症状が消えても痛みだけが残ることもあります。1度消えた痛みが数カ月~数年後にまた出現することもあります。

  • 治療は?

まずは抗ウイルス薬(バルトレックス、ファムビル、アメナリーフ)の内服、もしくはゾビラックスの点滴を、患者様の年齢、体重、腎機能を考慮し投与量を決定し治療をします。
帯状疱疹後神経痛に対してはリリカカプセル、痛み止め(カロナール等)、トラムセット等の内服で痛みのコントロールを行います。その他、温湿布やカプサイシン軟膏やリドカイン軟膏が一時的に効果のあることがます。痛みが非常に強い場合はペインクリニックを紹介し早期に神経ブロックをして施術していただく事もございます。

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