脂漏性角化症(老人性いぼ)

30代ころから発症しはじめ、加齢とともに増える皮膚の良性腫瘍です。遺伝的要因や日光による露出部の皮膚の老化が、誘因と考えられます。

症状は?

もともとは毛穴を模倣した皮膚良性腫瘍と言われ、手のひら、足の裏以外の皮膚であれば、全身どこにでも発生します。色は多くは褐色調ですが、正常の皮膚色から黒色調のものまでさまざまな濃さのものがあります。大きさは数mmから2~3cmくらいで、わずかに盛り上がるものから突出したり形状は様々です。よくみると表面がザラザラしているのが特徴です。

診断は?

9割以上の患者様は、その特徴的な所見から見ただけでほとんどの場合は診断ができます。典型例ではなかったり、診断が不確かな場合には、ダーモスコピー検査を行うとほぼ診断はつきます。それでも診断が出来ない場合は、組織の一部をとらせていただき病理検査を行う必要があります。電気焼灼、冷凍療法やレーザー照射で治療した後は修飾が加わり正しい病理検査はできません。

治療法は?

簡易な液体窒素凍結療法、傷をきれいにしたいかたは炭酸ガスレーザー治療、電気外科的治療、手術療法などがあります。
●液体窒素療法

他の治療法と違って麻酔を必要とせず、簡便なためによく行われます。凍結後は、3週間前後で自然にとれます。 液体窒素療法は保健適応となります。それぞれ一長一短であり、患者様にとってベストな方法をとらせていただきます。
●炭酸ガスレーザーによる治療
顔面の脂漏性角化症を手術痕がのこらないようにきれいに治療するには、炭酸ガスレーザーが一番おすすめです。炭酸ガスレーザーで脂漏性角化症を蒸散させ、皮膚表面から浅く削り取ります。術前塗る麻酔をするため痛みはほとんどありません。術後は肌色の小さなテープで1週間程度保護をします。テープの上から化粧をしてもかまいません。
炭酸ガスレーザー治療、電気外科的治療以外は保健適応です。

気をつけなければならないことは?

脂漏性角化症とにているもので、皮膚癌であることがあります。前癌病変である日光角化症(老人性角化症)は脂漏性角化症より周囲にわずかに赤みがかっていることなどが特徴ですが、鑑別が難しいです。その他 結節型基底細胞癌、悪性黒色腫との鑑別も重要です。
疑った場合は病理検査をお勧めします。皮膚の一部もしくは、全部取って組織検査に出します。

【本ページは、ご厚意により渋谷駅前おおしま皮膚科さまの解説文を加筆して制作しました。】