薬疹・中毒疹

Q.どんな病気ですか?
A.日本では、薬剤や、ウイルス、細菌、食物などによる急性発疹症の事を総称して中毒疹と呼ばれる事が多いです。その中で、原因が薬剤と特定されたもの、体内に摂取された薬剤やその代謝産物によって生じた発疹の事を薬疹と言います。抗生物質や消炎鎮痛薬による薬疹が頻度は多いものの、それ以外の多数の薬剤も薬疹の原因となり、皮疹の出方も様々です(全身に浮腫性紅斑が多発する播種状紅斑型、紫斑が出現する紫斑型薬疹、同一薬剤の摂取のたびに同一部位に発疹が出現する固定薬疹etc)。原因薬剤の特定は思ったよりも難しい事もあり、臨床経過、検査結果(パッチテスト、ドラッグチャレンジテスト、DLSTなど)を合わせて総合的に判断します。
 
Q.治療は?
A.原因薬剤の中止に加え、軽症例では抗ヒスタミン薬の内服、ステロイドの外用を併用し、重症例ではステロイド薬の内服も行います。最重症の薬疹とされる、中毒性表皮壊死融解症、スチーブンス・ジョンソン症候群、薬剤性過敏症症候群などがあり、生命にかかわる場合もあるため、点滴加療等も必要になるため、これら重症薬疹が疑われた場合は入院加療が可能な病院へご紹介いたします。