痒疹

Q.どんな病気ですか?
A.  強いかゆみを伴う孤立性の丘疹や小結節が皮膚にぽこぽこと出現します。湿疹・皮膚炎と異なり、かいても他の皮疹に移行しない事が特徴です。1カ月以内に治るものを急性痒疹、数カ月以上にわたって続く場合を慢性痒疹と分類します。急性痒疹は、主として5歳以下の幼少児に起こり、ストロフルスとも呼ばれ、虫刺されに対する過敏反応と考えられています。皮疹も虫刺されの皮疹と区別がつきにくいですが、再燃を繰り返す点が異なります。慢性痒疹には、高齢者の側腹部や腰臀部に好発する多形慢性痒疹、青年期以降の女性に好発する結節性痒疹、妊娠初期(34か月)に発症し、出産後に軽快する妊娠性痒疹、思春期女子の背部や項部、上胸部に好発し、網目状の色素沈着を残す色素性痒疹、などがあります。難治性の慢性痒疹の場合、背景に内臓疾患が隠れていることがあり、採血で調べる事があります。
Q.治療は?
A.発疹に対しては強めのステロイド外用薬を使用し、かゆみは抗ヒスタミン薬で対処します。全身に病変がある場合は光線療法も有効です。重症例に対してはステロイドやシクロスポリンの内服を行う事もあります。難治性の結節性痒疹に対してはステロイドの局所注射をすることもあります。